皆さんこんにちは、亀ちゃんです。
今回は、「キャンプの刃物」で捕まらないためには?というテーマでやっていきます。
前回「実は罰則があるキャンプ道具たち」という動画をアップしたら多くの反響を頂いたんですけど、「刃物について掘り下げて欲しい」というコメントが多かったのでガッツリ調べてまとめてみました。
そういえば「車に積んであったバトニングナイフを警察に見られて罰せられた」みたいな話よく聞きませんか?
SNSとかネット見てると「警察の気まぐれで捕まる!」とかね(笑)キャンプ都市伝説では?と思ってましたけど実はそうじゃなくて、ちゃんと基準というか、法律に則って違反してる場合は罰せられると言う事がわかりました。
というのも、警察の知人が居るので「これはどう?」「あれはどう?」みたいな感じで聞いてみたんですけど、やっぱりこう言うのって『ガイドライン』があるから、噛み砕いてキャンプのシーンと照らし合わせていくと分かりやすいよということでした。
で、教えてもらったのが「警視庁HP」の「刃物の話」というページです。概要欄にリンク貼っておきます。
この資料、とっても分かりやすいんで是非一回目を通しながら記事を読んで欲しいです。
早速いってみましょう。
なぜ『キャンプで使う刃物』で捕まるのか?
まず最初に、「なぜキャンプで使う刃物なのに捕まるのか?」の疑問を解決していきましょう。
警察官も「俺はキャンプ我慢してるのに!」と虫の居所が悪くてキャンパーを捕まえてるわけではないんです。
捕まるってことは何かの法を犯しているってことになるんですが、まずキャンパーが刃物を使う時に気を付けなければいけないのは第一に『銃刀法』です。
正式には『銃砲刀剣類等取締法』っていうんですけど、この規制が一番大きいです。
銃刀法は一言で言うと『武器』は所持できませんよって法律です。
刀、槍、なぎなた等、武器として製作され殺傷能力が高い刀剣類は、登録を受けたものを除き所持することが禁止されてます。
これを所持してると捕まってしまうのは皆さん納得じゃないかなと思います。
でも、ここで疑問が湧きますよね?
バトニングナイフとか手斧って武器なのか?と。武器なら何で店で売ってるんだと。
「実は罰則があるキャンプ道具」でも触れましたが、JRとか国土交通省に確認してもキャンプ用の刃物は武器ではないです。ちゃんと梱包すれば車内に持ち込んでも大丈夫とガイドラインにも書かれてます。
では、なぜ罰せられることがあるのか?ここですよね。
実は、銃刀法では『正当な理由なく刃物を持ち歩くなどして携帯する行為』が禁止されてるんですよ。
で、ここで言う刃物というのは包丁、ナイフ、はさみ等の刃渡り6㎝以上の刃物全般で、仕事や日常生活を営むうえでの道具として必要な物も含まれるんです。
だからバトニングナイフも斧も正当な理由なしに携帯してはダメなんです。
そしたら次に気になってくるのが『携帯』ってどんな状況?ってことと『正当な理由』って何?だと思います。
誰もバトニングナイフを手に持って家の周りウロウロ歩いて罰せられたわけではないですよね。
『携帯』って?
まずは「携帯」から考えていきましょう。
これ明記されてて携帯とは『手に持つ、あるいは身体に帯びる等して、直ちに使用し得る状態で身近に置くこと』とされてます。
これ、キャンパーに当て嵌めてみると
- ポケットに入れておく
- 腰にナイフを携える
- 外から見える所にパッキングする
みたいな事が携帯に当て嵌まってきます。
これ、フツーにキャンプ場でよく見かける光景ですよね。
『え?じゃあ、キャンパー全員捕まっちゃうの?』と思うかもしれませんが、次に考えなきゃいけないのが『正当な理由』になってきます。
『正当な理由』って?
『正当な理由』って度々出てきますよね。有給出す時とか(笑)。まあそれは置いておいて。
警視庁でも正当な理由とは『社会通念上正当な理由が存在する場合』と、書かれてるんですけどあいまいです。しかしHPに例があるので理解し易いです。
HPでは『繁華街等で「絡まれると困るから…」などの理由で護身用に持ち歩くのは正当な理由に当たりません』とされてます。
これ、キャンプで当て嵌めてみたら凄く腑に落ちます。
キャンプ場とか野営地とかで『薪を割る』『調理する』というキャンプそのものの正当な理由があるなら問題ないですけど
設営後「仕舞うのが面倒だから」腰にナイフを携えたまま買い出しに行った。
とか
「カッコいい」からナイフをバックパックに外付けして移動した。
これは完全にアウトです。
どちらも『キャンプ中』ですが、公共の場でナイフを『携帯』している状況は、繁華街で「絡まれるから」と護身用ナイフを持っている子供と変わりません。
これ本人は買い物のつもりでも店舗でナイフ携えてたら強盗に思われても仕方ないですよね。
警察に職質されていくら『キャンプしてるんです!』と説明しても納得してもらえないでしょう。
僕たちキャンパーはナイフや斧を日常的に使うことに慣れてますが、このような法律とか罰則についての話を理解するにはキャンプをしない一般人に目線を落とす必要がありそうですね。
車に積んでたら捕まるって本当?
そして、キャンプでの刃物トラブルで度々耳にするのが『車に積んでおいただけで処罰された』という話。皆さんも聞いたことないですか?
携帯してたわけでも無いし、使っていたわけでも無いのになぜダメなのか?
これこそ警察官の虫の居所が悪かっただけでは?となるかもしれませんが、これもちゃんと理由があります。
で、こっちは銃刀法ではなくて軽犯罪法による規制になります。
どんな規制なのかというと正当な理由なく『凶器を隠し持っていることの禁止』に抵触する恐れがあります。
ここで言う凶器は刃渡り関係ないです。6㎝以上だろうが以下だろうが、正当な理由なく凶器を隠し持ってるとダメです。
「隠し持つ」って?
いやいや、「隠し持つ」ってキャンプで使った斧を車に積んでるだけじゃん!
と思うんですけど、コレを考える時も『一般人の目線』に落とす必要があります。
ここで言う「隠し持つ」というのは
隠して携帯するとは?
自宅又は居室以外の場所で、手に持ったり、身体に帯びるなど直ちに使用できる状態で、人目に付かないよう隠して身辺に置くことを指します。そして車内に隠し持ったりすると、隠して携帯していることになる場合があります。
これ皆さんどうですか?「キャンプで使った斧」とか「自分がキャンプしてる」っていう情報は一旦忘れて、次のケース考えてみてください。
「検問で止めた車のトランクに巨大な斧が積んであった。」
恐らく状況としては車内にキャンプ用刃物が置いてあるのと一緒ですけど、めっちゃ怪しいですよね。そう言う事なんですよ。
でもそれじゃキャンパー全員が捕まってしまうので、このケースも「正当な理由」を考える必要があります。
警視庁のHPをみたら次のようなことが正当な理由に当て嵌まる例として紹介されています。
- 調理師が仕事場に行くため訪朝をバッグに入れて持ち歩く
これをキャンプに当て嵌めてみると
キャンプに行く道中なので車に刃物が積んである
キャンプの帰りなので車に刃物が積んである
こういう事になると思います。実際に警察に呼び止められてもキャンプ場のスタッフに説明してもらったり、キャンプ道具を見せて説明したりすれば納得してもらえるでしょう。
では逆に正当な理由と認められないパターンは?というと。
昨日キャンプから帰って来たけど「片付けが面倒くさい」ので刃物を積んだままだった。
頻繁にキャンプに行くので「毎回の準備が大変」だから刃物はいつも車内に置いてる。
明後日キャンプに行くから「当日楽するために」もう刃物だけでも積んでおこう。
おそらくこんな理由だと警察に呼び止められた時にキャンプが目的だと認められない恐れがあると思います。
何で認められないかと言うと、たぶん「本気で刃物隠し持ってる奴」もキャンプのため~とか言うんでしょうね。そうなるともう見分けるの不可能ですよね。
どうしたら良いのか?
ココからはまとめも兼ねて「捕まらないためにどうしたら良いのか?」その注意点を紹介していきます。
梱包のすすめ
まず一つ目は、しっかり梱包しましょう。梱包の勧めですね。
これは前回の「実は罰則があるキャンプ道具」でも触れた「刃物の梱包」についてです。リュックや車内に入れたり積んでおく場合は梱包しておく必要があります。
梱包の注意点
【直ちに使用できない状態】であること
①しっかりシースを装着する
➡なければ段ボール等で刃先を包む
②刃物全体を包装や収納しておく
➡袋やケースに収納する
➡車なら刃物単体で積載しない。
➡キャンパーには普通でも一般人から見るとヤバイ
③すぐ取り出せない場所に仕舞う(頑丈な箱、鞄)
➡特にバックパック。見える場所にぶら下げない
面倒くさくても細目に管理する
細目な管理を徹底!
①公共の目につく場に刃物を持ち出さない
➡腰に携えたまま出歩かない。
➡買い出しとか…端から見ると強盗
②車内に放置しない
➡キャンプから帰ってきたら面倒でも片付ける。
➡刃物だけでも片付ける。ずぶ濡れのテントより先に刃物を片付ける。
➡刃物はキャンプ当日に載せる
僕もよくやっちゃう。
そのまま会社行ったりしてないですか?
途中で検問あったら検挙されますよ。
「凶器」ということを忘れず、日常生活で車内に載せたまま車を乗り回さない。
どうでしたか?
キャンプ道具を眺めるのって楽しいですけど、たまにはキャンプしない人の目線に合わせて、使い方によっては「危険物」、「凶器」と捉えられる場合があるんだなと、再認識する機会になれば嬉しいです。
キャンプの刃物で捕まったりトラブルになることが無くなれば良いですね。
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